海水魚を飼い始めたきっかけ
なんでも良いと思いますが、植物、動物を長く育てる、飼育してみるという事は自分育てになります。
私の場合は南国でのシュノーケルの思い出がきっかけでした。
潜ったらすぐ手が届くところに住み着くイソギンチャクとクマノミ。
それら海の中の景色に魅せられました。
その後、別の買物目的で行ったホームセンターでのことでした。
ペットショップの片隅の水槽にいたのは小さいながらもあの時に見たのと同じ魚達でした。
家で飼えるという事に気持ちがたかぶってしまい店員さんに話を聞くだけでその時は家路につきました。
帰ってからいろいろ調べて、金魚などをはじめとする淡水魚よりも海水魚の飼育は難易度が高いということだけは理解しました。
きちんと責任を持って飼い続けるという決心だけは固めて、再びお店を訪れます。
最初に始めたのは小さな30cm幅の水槽
その時は賃貸アパートの2階だったので、家に置ける水槽は30cm幅程度と決めて手頃なものを購入しました。
色々な付属品を買い、まずは水質が落ち着くまでは魚を入れない方が良いとのことでライブロックというものから入れはじめました。
数週間が過ぎ、やっとテストフィッシュとしてのデバスズメダイを3匹ほど買ったと思います。
最初はうまくいかず、白点病などの病気の対処のためにショップに電話などして手を尽くしました。
水道水は良くないとのことで天然深層水なども購入して使っていました。
電車を乗り換えながら10リットルの水のタンクを定期的に持ち運ぶなどというのはあまり経験しないことと思います。
今思えば大変なことをしていたなと思いますが、その時は必死でした。
いろいろ施しても、急に動きが不自然になって死なせてしまったりしました。
小さいながらも命なので申し訳ない気持ちと悔しさでいっぱいでした。
近くの川岸に動かなくなった魚を埋めに行き、手を合わせること幾度か。
でもこれらの経験がそのあとの安定した状況を作り出しました。
海水魚水槽を設置して延べ20年
魚の数を抑えることで30cm水槽でも2年ほどは安定した状況を作り出せていました。
その後、持ち家に引っ越す事になり少し大きい水槽を置けるスペースがあったので60cm幅の水槽に代えることにしました。
オーバーフロー方式というもので、状態はますます安定していきました。
途中、元の蛍光灯ランプの替えが高いので、そのスペースを改造して自作LED照明に変えたりなどしました。
その水槽は購入して18年ほどになりますが現役でポンプも休まず回り続けています。
子供も小さいうちは新しい魚を飼うと名前をつけたりして興味を持ってましたが、最近は私以外は水槽がまるで空気のような存在になっていると思います。
ただ、私だけは定期的な水換えや苔とりなどのメンテナンス、夏になるとクーラーの設置、寒くなるとヒーターを取り付け、真冬は保冷のためにプチプチシートを毎晩水槽周りに巻き付けて朝は外すなどしつこく続けています。
生き物を飼い続けることの意味は何か
元々は自然にいたものがビジネスとして人間の勝手な都合で飼われて死なせて一体なんの意味があるのかということを微塵も思わないわけではありません。
ただ、やはり魅せられてしまったものは仕方がなく、始めたからには責任を持って飼い続けるということが小さな命への恩返しという事になるのではないかと思っています。
とにかく続ける、このことが子供達への無言のメッセージとして伝わるのではないかと思いながら今日も魚達の泳ぐ姿を見とどけています。
コメント